王子様の、花嫁探し。






「...氷奈っ「あたしの名前呼ばないでっ!」


氷奈にそう言われ、

胸が痛んだ。







「...ゴメン..」


あたしは下にうつむいて、

小さく言った。




ごめん、氷奈。


取らないって、約束したのにね....。




....あたしって、

本当最低な女だね。





そう思うと、

涙がこみ上げてくる。




「なんであんたが泣いてんのよっ!

 泣きたいのはこっちなのよっ!!!」



....そう言って、

またビンタをしてこようとする氷奈。



目をつぶって、

痛い思いをする覚悟を決めた。