王子様の、花嫁探し。






「矢口栖羽さん。


 壇上へ上がって来てください」



...え!?


あたし!?





「ほら、行けよ!」


呆然と立ち尽くしてるあたしを見て、
陸は背中を押してくれた。



「え?」


陸の顔を見る。





「行け!」


陸はニヤニヤしながら
壇上への階段まであたしを押した。





陸戸は壇上で、
あたしを微笑みながら見てる。




あたしはゆっくり、

階段をのぼる。




陸戸と隣に行って、


「陸戸、何するの?」



小声で陸戸に話す。