王子様の、花嫁探し。




『栖羽ちゃん!やっと声聞けた!』

『どうしたの?』

陸戸をチラって見る。
こっち睨んでる。


『いや...ただ....

 栖羽ちゃんと話したかっただけなの...』


......きゅん。

可愛いなぁ...。


『そうか』

『栖羽ちゃん今日ずっと陸戸に取られてて、
 まともに話せてなくて....』


可愛いんですけど...。


「誰から」

冷たい声が右から聞こえる。


シカトすることにしました。



『ゴメンね?明日はいっぱい話そうね?』


「...誰」

陸戸が体を起こした。


『栖羽ちゃん隣に誰か居るの?』

『え、えっと...『ごめんね?矢口さんは僕の家に居る』


「ちょっと陸戸携帯返して!!」

携帯奪われた!!


『陸戸?なんで?』

『矢口さん僕の家に居るの。

 ちょうど終わったばかりでさ。

 矢口さん、声すっごく可愛くて....』


こら何言っとんじゃ!!

陸戸はこっち見て舌をぺッと出した。