王子様の、花嫁探し。





思い出の場所。



10年ぶりの通る道。

昔とちっとも変わっとらん。



小道を抜け、
目の前の景色がきらきらと眩しくて
目を細める。



ひまわりは
太陽に向かっとる。

精一杯、
ヒカリを吸収しとる。





「懐かしい...」

「せやろ?」


握ってた栖羽の手を、
更に強く握る。




「座って」

「うん」


その場に腰を下ろして、
ひまわりを眺める。




「綺麗ー...」


視野いっぱいに広がるヒマワリ。



どのヒマワリを輝いとって、
そして懸命に生きとるんやなぁ。




「....やっぱりヒマワリ好き」


栖羽の笑顔につられ、
俺も笑顔になる。