王子様の、花嫁探し。





「あれは?」

「んー....」

「バナナやで!」

「....。」

「あ!あれ~!」


また指差す。




「んー...」

「桃っぽくないんか?」

「....。」



子供みたいに、
無邪気に騒いでる陸戸。




可愛いなぁ...。




「....ん?」


あたしが反応してないからか、
陸戸はこっちを向いた。



「....陸戸、可愛い」


あたしはそう言って、笑った。




「...誘っとんの?」

「へ!?」


陸戸はあたしに近づき、



「...誘っとんの?」



甘い声で聞いてきた。