王子様の、花嫁探し。




「ただのちゅーなのに」

「...へっ!?」


声裏返った...。



た、ただのちゅー!?



「ん?襲うかと思ったん?」


陸戸はそう言って
ケラケラ笑い出した。



もおー!

あたしの馬鹿っ。


何誤解してんだよ!!




あたしと陸戸は体を起こした。



「せっかくやから襲ったろうか?」

「結構ですっ!」


もお...。

あたしったら変な誤解を...。




「....アホやなぁ...」

「え?」


陸戸はあたしを見て微笑んで、
頭を撫でた。




「...お前は、

 俺の大事なもんやから

 
 
 そんな簡単に、
 手ぇ出せる訳ないやろ」


「....陸戸....」