「どうしたらくれんの....」


もおー!

陸戸の馬鹿馬鹿!




「ちゅーして?」


口角だけがあがった笑い。



「...。」


...ちゅー。


「...無理」

「そっかー...じゃぁー...、
 帰ろっかなぁー?」


陸戸はそう言って立ち上がった。



「ま、待って!」


あたしも急いで立ち上がった。

陸戸の袖を掴んだ。




「なんですか?」


余裕な笑い...。



「...旅行、

 ...行きたい...」


そう小さく言って、
下にうつむく。



なんであたしがこんなこと
言わなきゃいけないんだよぉー...。



「じゃぁちゅーして?」

「..な、なんでよ...」

「小さくでええから」