こんなに優しいのに、
それでもアタシは、
翔ちゃんが少しだけ憎かった・・・。
翔ちゃんがいなかったら・・・。
時々そんな風に考えている
自分が嫌いだったりもする。
アタシは一言、
「ありがとう。」とだけ送った。
メールは嬉しかったけど、
それほど気にもとめていなかった。
どんな気持ちで翔ちゃんが、
あのメールを作ったのかなんて、
アタシは全く考えなかった。
ただの親切、
ただ優しいっていうだけ、
そんな風にしか思っていなかった。
このころのアタシは、
とってもとっても、
人の気持ちに鈍感だったから。
