17才




「チヒロは鈍感で臆病だからな。言ったらもとの関係に戻れなくなることくらい、カオルも気づいてたと思うよ」



リュウヤは、あたしの気持ちを全部知っていてくれてたんだ。


何にも言わなくても、わかっててくれてた。




「…何でリュウヤはそんなに気持ち、わかってくれんの…?」


あたしの問いに、リュウヤは「ん~っ」と考えてから笑顔で答えた。


「“仲間”だからじゃねぇの?」


…そっか。


「ありがとう。リュウヤ」


「ん」




本当、ありがとうね。