17才




「何があったんだよ」


放課後、リュウヤと2人でキャッチボールすることなんて初めてだった。

ずっと3人だったから。




「あれだろー。カオルに告られてお前ふったんだろー」


―ガンッ

「ごふぉっ…!!」



鈍い音をたてて、ボールはあたしの頭に激突した。


な…、なんちゅう鋭さよあんたは…。


投げてる最中にそんなこと言わないでよ~…。




「…違うよ!!告られてなんかないもん」


だって本当だし。
“なかったこと”にしたんだし。



少し腫れた頭をさすりながら言うあたしに、リュウヤは「ふーん」と何かを探るような目でこっちを見た。