「あ…あのね…ナンパについていったのは
あたしの友達の彼氏作りに協力する為だったの。

それから友達達はどっかに行くみたいだったから
あたしは帰ろうと思って駅に向かってたの。」



「うん」



「それでもしつこくついてきて、あたしが彼氏いるって言ってんのに
セフレでもいーから、見たいな感じでしつこくて…
あたしは一方的に拒否ってたのに、そしたらキスしてきて…」




「そうだよな、お前だって嫌だったんだよな。」




「…うん…」



「でも俺も、自分より見知らぬ男に先越されたと思ったら
どうすればいいのか分かんなくて、ただ怒る事しか出来なかったんだ。
お前より年上だっていうのに大人気ないよな。ごめん。」



「ううん…」


「不安になっただけだから」



不安…


「あたしは和真さんの事本気で好きだよ。
たった2日しか経ってないけど、あたしは本気だよ。
こんなに胸がドキドキする恋なんて、本当に何年ぶりかってくらい
本気だから。だからあたしの事信じて。」



「うん、分かった。」


「あたしも和真さんの事本気だって信じていいんだよね?」


「俺も本気で好きだから。」



「良かった…」



「あのさ。お前和真さんってやめねえ?和真でいいよ」



「分かった!かずまね」


「うん。そのほうが恋人っぽい」