「私、実害には強いんだけどさ、つかみどころのないものは投げ飛ばせないし、どうにも太刀打ちできなくて参ってたのよ。噂どおりのヤバい屋敷も多いからね、いよいよな目に合ったら困るじゃない。お屋敷に住むっていうのは子供のときからの夢だから、あきらめるわけにはいかないし」
「子供ね」
「なに」
「あぁいえいえ。なんでもござんせんです。もちろんです」
勇気を無駄には使わないため、かわいいところもあるんですねなどと言ってみたりは絶対しない。
そして夢を語る美女は良いものだと思う以上の気持ちで、くだらねぇ私事に巻き込むんじゃねぇよコラ、もっと人生マジメに働けよオイ、と思っていた。
とても正統に聞こえるそんな意見は、口に出させていただきます。
「子供ね」
「なに」
「あぁいえいえ。なんでもござんせんです。もちろんです」
勇気を無駄には使わないため、かわいいところもあるんですねなどと言ってみたりは絶対しない。
そして夢を語る美女は良いものだと思う以上の気持ちで、くだらねぇ私事に巻き込むんじゃねぇよコラ、もっと人生マジメに働けよオイ、と思っていた。
とても正統に聞こえるそんな意見は、口に出させていただきます。

