封筒はおとなしげな薄ピンク色、便箋は和紙の手触りも上品な縦行に、筆にてしたためられている。


通達にしては味と素っ気がある代物を手に、さてはこっちの希望を曖昧にしたまま新事件へと放り込むつもりだな、だの、しかし間抜けが同席していないということは新たな相棒を紹介していただけるとか? なんて思いを突っ走らせていたが、部長のじっと見つめる目に気付き、浮いていた視線を手紙に戻した。


考えていたことは見通されてるな。別段それでも構わんが。

 滑る優雅な手にて担当者様と始まった、本文のその内容は。


「そこに書いてあることをどう思う?」

「……」