かさを見るという当初の目的をすっかり忘れて、ちゃっかり買ってしまった。 「…ま、いっか」 カサカサと音を立てながらそれをバックにしまう。 瑠璃、喜んでくれるかな――…? かさはまた見に来ようかな…。 今度はヨウも連れて。 なんかひとりだと、ああいうの断りづらいんだよね。 今日の定員さんみたいな。 "カップル"って単語に敏感に反応しちゃった僕も僕だけど。 「今度は違うお店にも行ってみよう」 赤い可愛いかさがある事を期待して、今度はいつ行こうかなぁって頭はそれでいっぱいだった。