瑠奈の気持ち分かってるのに、遊くんと付き合う事なんて私には出来ない。



頭の中で、瑠奈と遊くんとの過去の思い出がスクリーンに再生される。






「好きなんだ、瑠璃のこと」



――「遊くんの気持ちを受け取ってあげてよ?」


私は遊くんが幸せなら、それでいい。

好きな人と結ばれたらそれでいいの。





* * * * *



でも、やっぱり出来なかったんだよ。

遊くんと付き合う事は。



私は遊くんの気持ちを受け取らなかった。





――受け取れなかった。