消しカスが大量に散らばった中、その中にポツンと置かれていた消しゴム。 「…んん?」 きっと書いては消して、を繰り返してたんだろう。 消しゴムを包んでいる紙が少しずり上がっていた。 まだ白い面に染み込んでいる黒い文字。 一文字の半分は紙に隠れていて分からないんだけど、 "ン" の文字が見える。 …ドキンッ。 鼓動が早くなる。 僕の名前は凜久。 もしかして"凜"の……?