続・幸せの契約

由香ちゃんの用意してくれたパジャマに着替えてバスルームを出る



温まった身体からは
色とりどりの花の香り


落ち込んだ気分が
少し晴れやかになる



寝室に戻って
キングサイズの1人で寝るには大きすぎるベッドに身を投げた


ゆるりと軋むスプリング


目覚ましをセットする
「明日こそ、大和さんより早く起きてやる!!」


目を閉じると浮かび上がる燕尾服





ねぇ
大和さん…


ううん
犬居さん…


“お休みなさいませ。
いい夢を…。”



そう言って微笑んでくれた貴方をいつも思い出すの


幸せなはずなのに
思い出の貴方ばかり恋しくなる



どうしてかな…―


考える頃
私は眠りについた