続・幸せの契約

新しい屋敷に来て思ったこと…



なんで
私の部屋にはバスルームが無いんだろう…?


客室には全部付いてるのに

私が使うのは
大和さんの隣のバスルーム


もちろん
大和さんも使っていて


大和さんの寝室にも繋がってる



初めは恥ずかしくて
烏の行水程度しか入れなかったけど



どうせ
大和さんはまだ帰ってこないし


「鈴様、私はドアの前にいますので、何かあればお呼びください。」


「ありがとう。」


広いジャクジーバス一面に花びらが散っていた
優しい香りがバスルームを満たす

「ちょっ…何これ?!」



驚く私の声が聞こえたのかドアの向こうから由香ちゃんが答えた


「最近、お疲れのご様子でしたので…気分転換になればとご用意させていただきました。」



「由香ちゃん…。」


「私にはこれくらいしかできませんが…。何かあれば何でも言ってくださいね?
鈴様は私を家族と仰ってくださいました。

その思いに少しでも答えたいのです。

出すぎたことかもしれませんが…。」


由香ちゃん…


そうだ…
私はもう一人じゃないんだよね


由香ちゃんのような家族がいるんだ


「ありがとう。
本当に…ありがとう。」



たっぷり張られたお湯に身体を沈めた


温かい

由香ちゃんの優しさや思いが伝わる