「おまたせしました!」

家を出ると、すぐ近くで車に乗ったマネージャーが待っていてくれた。

「乗って」
「はいっ!」

わ…なんか男の人のにおいがする…
あたしとはちがうんだなぁ…


「美鈴、お前には早速オーディションを受けてもらう。ちなみに、勝手にエントリーしたから」


美鈴…かぁ…

…って…
「えっ!?」
「2日後にあるから」
「えぇ!?」
「細かいことはこれ見て」
あたしは渡された一枚の紙を見る。

「これって…」
「お前も知ってるだろ?」
知ってるもなにも…
「この雑誌って今中高生に1番人気のファッション雑誌じゃないですか!?」
「そう」
「いきなりこんな人気の雑誌のオーディションって…ムリですよ!!」
「初めに雑誌の専属モデルになっといた方が知名度上がるだろ?」
「そうだけど…」
「大丈夫だって」


渡された紙にもう一度目を通す。
書類審査→面接→1次審査→2次審査か…
「あ、書類審査はもう受かったから」
「え!?」
いつの間に…


「あの、1次審査とか2次審査って何をするんですか?」
「カメラテスト。2次審査は最終審査だよ」

え…
カメラテスト!?
「あたしポーズのとりかたなんてわかりませんよ!」
「だから、今から教える」
「へっ!?」