Turning Star

私は、立ち上がり、一歩一歩後退していった。
もう、方向がどちらなんて関係なかった。
この異質な空間にいるのが、精神的に耐えられなかった。
そう言うのが、しっくりくると思う。
彼は、私の動きを見ながら、一歩一歩前進してきた。
まるで、今の状況を楽しむかのように。


















「あなた、……もしかしなくとも……。」



そう言った後、背中が壁についてしまった事に後悔しつつ、
まだ、この距離なら逃げ切れる。
そう思い、猛ダッシュで扉に向かおうとした。




























が、それは、阻止された。
いつの間に迫ってきていたのか、彼に、腕を掴まれ、
ダンッと音を立てて壁に押しつけられた。
背中に襲いかかってきた痛みに、私は顔を顰めつつ、
間近にある嫌味なほど端整なその顔を見つめる。