「これ。」
そう言って、彼女は、目を開けた。
…………って、あー…………。
「あ、あの……?」
「俺の素顔、見られちゃったし。
……あー、しくじったな。
カードを選んでくれている間に、束の間の息抜きだよ。
でも、あんた、いくら何でも早すぎだろ。
いや、別に、集中してくれていれば、問題はないけどな。
……で、あぁ、カードだな。
ちょっと見せてみな。」
彼女は、呆然としながらも、おずおずとカードを差し出した。
カードを一見して、俺は、言葉を失った。
俺は、他人を占う時は、必要最低限の事しか話さないけど、
素顔を見られると、何か人格が変わって、途端に饒舌になる。
この秘密を知ってるのは、理事長と、恵と、俺自身と、
そして、……目の前にいる彼女、麗。
いや、この事自体は、別段知られても問題はない。
それよりも、問題は、彼女が選んだカード。
さて、…………どうしたものか。
そう言って、彼女は、目を開けた。
…………って、あー…………。
「あ、あの……?」
「俺の素顔、見られちゃったし。
……あー、しくじったな。
カードを選んでくれている間に、束の間の息抜きだよ。
でも、あんた、いくら何でも早すぎだろ。
いや、別に、集中してくれていれば、問題はないけどな。
……で、あぁ、カードだな。
ちょっと見せてみな。」
彼女は、呆然としながらも、おずおずとカードを差し出した。
カードを一見して、俺は、言葉を失った。
俺は、他人を占う時は、必要最低限の事しか話さないけど、
素顔を見られると、何か人格が変わって、途端に饒舌になる。
この秘密を知ってるのは、理事長と、恵と、俺自身と、
そして、……目の前にいる彼女、麗。
いや、この事自体は、別段知られても問題はない。
それよりも、問題は、彼女が選んだカード。
さて、…………どうしたものか。


