~翼side~








隼人、恵、藍の3人から詳しい事情を聞かされた俺は、衝撃を受けつつも、
何とかそれを受け入れる事が出来た。
あの理事長室での密談から3日後。
いよいよラグナロクへと旅立つ日がやってきた。
で、今日は、俺の相棒を連れてきている。
理由は、……今、目の前にある扉だ。



























「封じられし扉よ、……時は熟した。
 我の気に従い、開きたまえ。」



そう言って、そいつは、扉に描かれたダビデマークに手を翳した。
すると、マークが消え、先程までどんなに力を込めても開かなかった扉が、
不思議なほどあっさりと開いた。































「サンキューな、涼。
 わざわざ、こんな所まで来させて悪い。」


「あぁ、その事なら大丈夫だ。
 それにしても、久しぶりに能力を使ったから、一体どうなるかと思ったけど、
 ……何とかなったな。
 それじゃあ、……無事に帰って来いよ。」


相棒の見送りを受け、俺達は、扉を開け、中へと入った。