さっそく、菜緒が見に行く気になってくれた所で歩き出そうと思った瞬間……。


『きゃーー!!』



『かっこいいーー!!』



思わず耳を塞ぎたくなるような、女子のすごい黄色い声がグランドのほうから聞こえてきた。



奈緒と顔を見合わせて、グランドのほうへ行ってみると、たくさんの女子がフェンスにたかっていた。



しかし、あまりにも女子がたくさんいたのでグランドの中は見えなかった。



私は“もう行こうよぉ。”と言って、行こうとすると……菜緒は“これはイケメンがいるわよ!!”と目を輝かせて、“何ぼーっとしてんの!!行くわよ!!”と私の腕を引っ張って女子の群れへぐいぐい入っていった。。



「ちょ、ちょっと!菜緒!?」



駄目だ、完全に目がイッてる。



なんとか女子を掻き分けてグランドを見てみると、陸上部が練習していた。