「あぁ、分かった分かった」

ふぅ とひな子がため息を吐く……



あっ、やばぃ――

「ごめん…ウザかったね」


…嫌われたくないと思う



大切なモノほど…それは大切にしたいと思ってしまう

だから臆病になるのかな?



「やっ、いいよっ。あたしは彩子のそういう一途な所好きだから。…今度そのアニメ見てみようかな?」


ひな子は大人っぽいって思う…

趣味の世界に入ると子供っぽい自分にとってそれは夢だ――



「ホント?あっ、でも今度 漫画買うつもりだから貸すね」

笑顔を作るとひな子も安心した様で、笑顔を返す


*。・*。・*。・*。・*





「ねっ…岡山ってミルカートの事知ってるの?」

午後の授業が始まる5分前に緑川が話しかけてきた


あっ…昼食の時の話聞いてたのかな?


「ぅん、知ってるよ。かっこいいよねっ?」

「分かる―― すげぇー理想だけど、でも俺的にジュカルの方が好きかな?」

ジュカルというのは、ミルカート(略)の敵に当たる存在だ


「えぇー何で!?」



「強いから――!!」