お兄ちゃんがダイニングを離れて
緊張が緩み
「はぁ~」って息をついた
せっかくお兄ちゃんが作ってくれたけど
さっきからドキドキして
ご飯なんか食べられな……
「ぐぅ~きゅるるる……」
そう思ったとたんに
お腹が鳴って
あぁ、
身体ってどんな時でも正直さん
箸で卵焼きを
つかんで口に入れた
私の好みに合わせて甘く味付けしてくれた卵焼き
薄味のお味噌汁
お兄ちゃんが作ってくれた朝食を平らげて
とっても気になるけど
スッゴク気になるけど
お兄ちゃんが何も言わないなら
私も いいや
熟睡してたけど、わかる
お兄ちゃんの腕の中は
とっても気持ち良かった
仕方ない
今日のことは忘れてあげよう



