「いきなり、手紙なんて本当にすみません」
雅哉さんが急に謝るから
私は「いえいえ」って相手に見えないのに手をブンブン横に振った
「でも、私はナースとして当然の事をしただけで
お礼に食事なんて………」
「口実ですよ」
私の言葉をさえぎり
雅哉さんは はっきり言った
「もちろん感謝してます
あなたは仕事で楽やオレに親切だった。
それも、わかってます」
「………だったら」
「あなたにとって、楽はその他大勢の患者でも
オレと楽にとっては…あなたは特別な存在です」
このままストレートに告白されるんじゃ
少し危険を感じて
「……待ってください」
ストップをかけた
楽くんに もう入院はして欲しくないけど
現実的に考えて
楽くんの病状が落ち着くとは思えない
まだ何年かは 季節の変わり目、台風や低気圧の影響で入院を繰り返すと思う
雅哉さんに告白なんてされたら
困るよ……………



