これって…………
これって……………
「ラブレターだね」
後ろから急に声が
「うぎゃぁぁぁぁぁぁぁ」
びっくりして叫び
バッと後ろを振り返ると
両手で耳を塞いで眉間にシワを寄せた本郷先生が立ってた
「ほ、本郷先生!盗み見なんて」
「まぁまぁ」
本郷先生は私の隣に座り
「楽のパパねぇ………
姫子モテるじゃない?」
からかう ように笑い私の顔をのぞき込んだ
「か、からかわないでください」
私は急いで便箋を封筒にしまった
「――――――どうするの?」
「え?」
本郷先生は急に真剣な表情で
「楽のパパ。付き合うの?」
「まさか」
私は首を横に振った
「付き合いませんよ
だって私は――――――――」
私は?
それからは何も言えなくて
ギュッと唇を噛んでうつむいた
私はお兄ちゃんが好きだから
そんなの誰にも言えない



