それはね?


姫、キミを愛してるから


姫は忘れちゃったけど


オレたち夫婦なんだよ?


誰にも認めてもらえないけどね


オレと姫。


ふたりだけの約束


一生一緒にいるって―――――



………わかってる
言えないよ、そんな事




「興味ないんだ。
結婚とか恋愛とか
わずらわしいし

だけど、独りは寂しいから

可愛い妹がずっと一緒にいてくれたらオレは幸せだな」



なんとも苦しい言い訳だけど




「恋愛に興味ないの?

私とずっと一緒にいたい?」



「はい。
ずっと一緒にいてください
お姫さま」



花びらが開くような笑顔をオレに向けて



「うん。ずっと、お兄ちゃんと一緒にいる」



これ以上ないくらいの
嬉しい言葉をオレにくれて



そっとオレの肩に頭を乗せた



姫の髪の香りを感じて


たまらなくドキドキするけど


姫は妹


オレの鼓動が姫に伝わらないように


そっと髪を撫でた