そっか、そっかぁ
美紅さんとは もう終わったのね
いや、そもそも
始まってもいなかった
お兄ちゃんとは何もないんだし
すっかり ご機嫌な私は
「でもぉ、アイロンがけしてくれる女性が一生いないのも寂しくなぁ~い?」
お兄ちゃんは
「フン」て鼻で笑って
「そんな事のために結婚する方が虚しいね」
ウクク
その言葉、待ってました
「んもぉ~~~~(牛?)
お兄ちゃんは仕方ないなぁ」
お兄ちゃんは気味の悪い物を見るような目で
「はぁっ?」って私に聞き返す
「いやいや、仕方ないからさ。
偏屈な兄のために
可愛い可愛~い妹が一生そばでアイロンがけしてあげるよ」
「感謝してよね」って
私が得意気に笑うと
お兄ちゃんは一瞬 固まったように私を見つめて
徐々に表情を崩して笑い
「あれ?
可愛い可愛~い妹って
どこ?どこにいるの?」
失礼な事を言いながらキョロキョロ辺りを見渡した



