「…そう言ってもらえると作ったかいがあるよ。」 「じゃあ、そろそろ俺のケーキをお披露目しようかな。」 とん、と、伶さんは自分で持ってきた箱をテーブルの上に置いた。 「…これ、」 伶さんが私の目の前に置いたケーキは、ガトーショコラ。 …すごい、プロが焼いたみたい。 チョコレートが大好きな私としては、嬉しすぎるケーキだ。 その嬉しさのあまり、言葉がうまく出てこない。