電波ヒーロー



「…あ、俺のケーキ食べる余裕、残ってる?」


何回目かの酢豚のおかわりをよそいながら、心配したような表情で伶さんが言った。




「大丈夫だよ、私より伶さんの方がたくさん食べてるじゃない」

「まぁ、そうなんだけど…せっかく由佳ちゃんのために作ったケーキだし、由佳ちゃんに食べてもらえなかったら悲しいしさ…。」

「…、伶さんのケーキのファンだから、私。昨日から。だから大丈夫。」

「ファンかぁ…。由佳ちゃんが第1号だね。」