電波ヒーロー



私にそう聞いてくる伶さんがなんだか面白くて、思わずふっとふきだした。




「っふふ、全然いいよ」

「そう?じゃあ、ちょっとここで待ってて」


玄関に招き入れられて、ぱたぱたとキッチンへ向かう伶さんを見送り、玄関に立ったまま待つ。

…材料は昨日おすそわけにもらったやつで足りるし、平気だよね、うん。




「おまたせ」


手に少し大きめの箱を持って戻ってきた伶さんに笑顔で返し、私の家へ向かう。

…部屋は散らかってない、はず。




「どうぞ」

「おじゃまします。」