まずは、私がかりんとうを持っていった経験のある、703号室の方へ。
703号室には、若い(といっても私よりは年上の)夫婦と一人の子供からなる家族が住んでいて、時々おすそわけを貰ったり、逆におすそわけしたりしている。
普段会う事はほとんどないけれど(出かける時間がかぶったことがない)、一人暮しの私によくしてくれる、とても優しい家族だ。
「あらあら、どうしたの?」
チャイムを押してから少しして、ばたばたと音が聞こえた直後、ドアが開いて奥さんが顔を出した。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…