慌てる私をよそに、伶は椅子に腰掛けて私を笑いながら見てきた。 「俺が由佳と来たくて来たんだから、いいの。」 にっこりと笑って言われてしまったら、それ以上何も言えない。 『由佳と』って言った伶の言葉に、思わず口元がゆるむ。 …私と来たいって、思ってくれた、んだ。 「じゃ、早速入ろうか。あれ、大浴場と同じ時間帯だけ入れるようになってるらしいから。」 「ふぅん、じゃあ伶先入っていいよ?運転してきて疲れ「何言ってんの?」