電波ヒーロー



「…ていうか、勝手にクローゼットあさるなんて最低。」

「そ、それはごめん。由佳には秘密にしておきたかったんだよね。…許して?」


少し冷たい声を出すと、伶が焦ったように謝ってきて、かがんで私の視線に合わせてから上目使い気味に私を見てきた。


…絶対、私が伶に弱いってわかっててこういうことやってる。

確信犯だってわかってても、許しちゃう私も私だけど。