…ていうか、見るからに一般客の泊まる部屋じゃない。気がする。

なんだか豪華すぎる気がする。


そういえば、部屋がやけに遠い場所にあったような…。




「…由佳?」

「え、あ…、あぁ、まぁ…だって、私泊まる準備何もしてないし」

「あぁ、それなら心配しないで」


またぼんやりとしていたところに、伶の声。

慌てて言葉を口にすると、伶がにっこりと笑って私の手を握ってない方の手を私に差し出した。