「…伶が引っ越さなくて嬉しいよ」 「ありがと、」 再びぎゅっと抱きしめられて、伶の腕の中におさまった。 …手に入れたかったら、自分から一歩踏み出さなければならない。 先の未来を恐れて、今を見失っちゃいけないんだ。 …うん、もう大丈夫。 伶がいるから、きっとこの先も大丈夫。