電波ヒーロー



さっきメガネを取ろうとしたときですら、私に触れようとしなかった伶さんに、悲しくなった。


…伶さんは悪くない。

全て、私が素直にならないのが悪い。




わかってる、今素直にならなければ、伶さんはもう手の届く距離にはいなくなってしまうこと。

わかってるけれど、一歩が踏み出せない。




「…あ、すぐに帰るつもりだったのに長居しちゃったね、そろそろ俺は帰「…っだ、」

「…え?」