伶さんに触れられる度、感覚がおかしくなる。 自分の体が自分のものじゃないように感じる。 体中に電気が走ったみたいで、胸が苦しくなる。熱くなる。 …今まで、感じたことのない気持ちを、伶さんに感じる。 『好き』よりもずっと、ずっと上の気持ち。 「…っ、で、でも、おとなりだから、」 「となりから引っ越そうと思ってる。」 「……!」 わずかな望みをかけて言った言葉は、あっけなく崩れ去った。