「…安心した?」 「!!!」 伶さんのその言葉に、俯きかけていた顔を上げた。 その瞬間、伶さんがニヤリと笑った。 …さっきまでおろおろしてたくせに、余裕を取り戻してる。 しかも、立場まで逆転してしまった。…まずい。 伶さんから目をそらし、どうしようかと考えていると、伶さんの手が伸びてきて、私に触れる寸前でぴたりと止まった。