俺達に交わる未来がないことはわかっていた



でも
わかっていながらも
俺達は繋がらずにはいられなかった








あれから時が過ぎ
彼女と街でたまたますれ違った




言葉も交わさず



視線を交わらせることもないまますれ違った






彼女は子供の手を引いていた





後ろから
俺の名前が聞こえてきた



振り返ると
彼女の視線の先には手を引く子供



その名前に彼女の思いを感じ
笑みがこぼれた







END