「ナツ……」


ブルーは初めて親しげのある目を
こっちに向けてくれた。


――えっ?
いま、ナツって……


ブルーは、
ァタシの名前をつぶやいて、
少しだけ笑った。


ァタシは
ブルーがァタシの名前を
知っていたことがスゴく嬉しかった。


ブルーの瞳は
子どものような純粋な光を
取り戻しつつあった。


ァタシはブルーの唇に自分の唇を重ねた。


そして、ァタシは、
ブルーの手を握って、
山道を下って行った。