それは、
ブルーが転校して来る直前のこと、
ァタシのいつもの帰り道、
交差点の向こう側の電柱に
寄りかかるように、
彼はいた。


その視線は、
交差点に何か見えないモノでも
見ているように、
一点に凝らされていた。


モデルのようなキレのある輪郭、
小ぶりな鼻スジ、
女のコのようにキレイな肌という姿と、
なんでもないこの場所を
凝視している様子が、
吊り合わなくて
不思議な気がした。


それで初めて出合った
彼をしばらく見てた。