「…なんだか今日の先生、優しすぎませんか?」



「幸歩も可愛い過ぎ。」



へ!?


何言うかと思えば……。



少しだけ私たちの間に沈黙の時間が流れる。



こういう静かな場所って、会話の間が開いたりすると妙にドキドキしちゃうんだよね……。



「先生…、綺麗な垂れ桜も見れたし、ライトアップしてる桜の方に戻りませんか…?」



私が垂れ桜から離れようとすると、先生は握っている手をグイッと引っ張って、私を桜の木に押しつけた。