「素直にさせたくなる。」


先生は私の耳元で甘く囁いた。



私は思わず、繋いでいる手とは反対側の手で耳を触った。


触れても、あまり温度は感じないのに、すごく熱い気がするよ……。



「幸歩が素直じゃないこと言ったり、そういう仕草見せると、素直にさせたくなるんだよな。」


「…じゃあ、私が素直に受け答えすれば、好きじゃなくなるかもしれないですね…。」



「それはないな。今言ったろ?幸歩の全部が好きだって。」



あ……そっか…。



そうだよね……。