先生にキス〈3〉

「幸歩、今の顔…凄く可愛い。」


はっ!?


ど…どんな顔しちゃってるの?



慌ててサイドミラーを見て確認する。


…普通だけどなぁ。



「別にいつもと同じですけど……。」



「それは、幸歩が意識して顔を見てるからだよ。今、俺に見せた表情は、無意識に出たものだと思うぞ?」


「あの……どんな顔してました?」



「気になる?」



「…いいえ。気になりません!」



プイッと顔を外の景色の方へと向けた。