しばらくすると、教室から走って行く上履きの音が耳に入る。



さっきの人…、きっと用事が終わって出て行ったのかな…?



完全に足音が聞こえなくなるのを待って、私たちは包まっていたカーテンから出た。



「ふう…危機一髪だったな。」



先生は爽やかな笑顔を見せる。



私は何だか体の力が抜けるような感覚がするよ…。



安心したからかな…?



先生は、どうしてあんなに落ち着きのある、清々しい笑顔になれるんだろう…。


不思議で仕方ない…。



私にとって、こういうピンチは心臓に悪いのに…。