「…グス…行ってくる…!」 『いってらっしゃい〜』 二人に見送られながらあたしは塾を飛び出した。 「あーあ!あたしも彼氏欲しいなぁ」 「またまたぁ、沙雪は好きな人に早く告ればいいだけじゃない。応えてくれるよ?」 「あたしは深雪と違って素直じゃないんです」 「そーですか(笑) 帰りますかっ」 ほのかと沙雪はその夜、好きな人の話を暴露しながら帰って行った。 ――――――――― ―――――… 走って…走って 早く会いたくてあたしは走ることを止めなかった。 「…っ…はぁ…」 .