初めて見せた
涙には

こんなにも

琴音の苦労が切なさが
詰まっていた。

俺は
それを穿り出した。



無意識のうちに

琴音を抱きしめてた。





「つらかったな。

俺はずっとお前と戦う。

琴音と居ることが俺の幸せだからさ

離れて行くなよ。」





それだけ言って

俺等は何も話さなかった。







──静かな部屋に



病室の機械の音だけが響いていた・・・。