「私の親は

私がおなかに出来たから結婚したんだって。

父は
いつも家にいない。
母は
あたしの面倒ばかり。
お金も無い。

私が中学生に入って


母は家を出た。
父はもちろんあたしに当たる。

あたし
毎日ボロボロだった
でも
本当につらかったのは
母が一人で泣いているんじゃないか
ってこと。

今でも
母の居場所はわからない。




私、今まで母には
迷惑しかかけなかった。

だから迎えに来てほしいなんて
思ってない。

だから、家から出たし
何も望んでいない。


でも
神様が居るとしたら
ひとつだけ。」









そういうと

止まることのない涙を

ティッシュでぬぐってから

深呼吸して

再び話し始めた。











「母さんが笑っていればそれでいい。」